第94話 アシエンの計画

クロです。

ヒュトロダエウスに聞いた十四人委員会の計画は、原初世界の命を捧げて古代人を生き返らせるというものだった。

アシエンはそのためにゾディアークを再復活させようとしている。

第93話 アーモロート
明かりの灯りし地 クロです。 まさか海底であの男と会うとは・・・。 遺構に明かりを捧げる こっちでもかなり濃いぃ感じのあの男に付き合い(スランプ中の男のケツを叩き)なんとかオンド族の依頼していた遺構に捧げるための明かりを受け取ってきたクロ。...

 

エメトセルクとの再会

 

意思の確認

 

人民管理局で入館許可証を受け取り再びみんなと集合して情報を共有するクロたち。

 

サンクレッドとウリエンジェはカピトル議事堂への侵入を試みたがやはり入れなかったようだ。

他のみんなの話によると街中の人にこちらから質問をすると会話がおかしくなったようで、そこは幻影らしいということか。

 

でも、そうなるとますますヒュトロダエウスは特別というか幻影らしくないというか。

 

ともかくヒュトロダエウスから聞いた話をみんなにしてみた。

召喚したゾディアークに統合された原初世界の命を捧げて古代人を蘇えさせるつもりだと。

 

「そんな話は、到底受け入れられない」

 

まぁ、そうなるよね。

連れ去られた水晶公の力もどうやらその計画に利用するつもりみたいだし、そんなことさせられないよ。

 

この後行動を決意するまでそれぞれに話を聞けるんだけど、

 

「思うがままに、後悔しないように、あなたの意志の強さでキメなさい」なヤ・シュトラ。

 

「今までの行動に勇気付けられたのは自分だけじゃない。頑張れ!力は貸すよ」なアルフィノ君。

 

「もう二度と置いて行かれないように全力で走るわ。希望をくれたあなたを信じてる」なアリゼー。

 

「白聖石は用意してあります。エメトセルクを打ち倒すことは水晶公を送り出した第八霊災後のみんなに報いることと同意。(とプレッシャーをかけつつ)でも『英雄に生きて欲しい』というのが彼らの希望で原動力だったのは忘れないでください(意訳:死ぬな)」なウリエンジェ。

 

「おいおいみんなプレッシャーかけすぎ。ところで今言っておくけどミンフィリアのことでメチャクチャ感謝してる!それが人生でどれほどのものか言い尽くせないほど感謝してる!お前が行くなら俺も命かけるぜ!たまには背中預けてくれよ」なサンクレッド。

 

はい、みんなブレないいつも通りのスタンスだね。

 

たぶん一番重責に耐えてるのはリーン

 

そして、光に侵食されたクロの様子を診ながら一歩間違えたら死んじゃうという命の重さに耐え、自分の力不足を嘆くリーン。

 

普通なら子供に負わせる重責じゃないよな。肩代わりできる大人がいないのは「特別な力」とか「ファンタジー」の世界のお約束か。

ミンフィリアに見せた意思と、支えてくれる存在があることだけで耐えるリーン。

下を向くな、前を向け。

それしか言えん。

 

「嘆いているだけではいつまでも答えに辿りつけないから」と行くことを決意するリーン。

 

対応が大人より大人だ。

ひとりで耐え、ひとりで考え、誰かに相談しても決断は自分でする。

大人からしたら当たり前のことなんだけど、案件がシビアなだけに子供に子供らしくさせられないことに心が痛い。

そして現状子供らしくいさせてあげられる状況ではない。

 

サンクレッドパパ!

優しくしてやって!褒めてやって!

たぶんそれが一番効く。

 

カピトル議事堂へ

 

許可証を持ち、大きな扉を開けてカピトル議事堂に入るクロたち一行。

歩みを進めると古代人サイズの広いロビーの対面の扉が開いた。

 

「困りますねぇ、見学者様。厳粛な場だ、規約は護っていただかないと」

 

そう言って現れたのはエメトセルクだ。やっと見つけた。

 

ヒュトロダエウスから聞いた話を、エメトセルク自らの言葉で話す。やっぱりそのつもりなのか。

アシエンの望みとは最初からそれなのか。

 

「それで?お前はいったい何をしに来た?」と問われるクロ。

 

水晶公を返してもらうぜ!(お仕置きだー!!)

 

でも「厭だね」と一蹴される。

水晶公の知識も力もアシエンの新たな力にすると言うエメトセルク。

 

不服そうに見ていると「やっぱり、ちっともわかってない」と言われる。

 

エメトセルクの本音

 

「自分たちが踏みにじられるのは理不尽だと思うか?古代人のために犠牲にされるのは、不当だと?

わたしを見ろ!他の誰よりも長く、お前たちに交じって生きてきた!

ともに飯を食らい、戦い、患い、老いもした。

傍らで死を見送り、ときには子を成したことさえある」

 

その度に幾度も測り、人間は愚かで弱くこの星を護って生きていくには足りないと判じてきたと言う。

無力、傲慢、命の脆さ、生まれ続ける悲しみ。

 

「いつまでそんなことをしている!どれだけうんざりさせれば気が済むんだ!」

 

感情的に声を荒げるエメトセルク。

あぁ、ほんとにうんざりしてるんだな。

 

「仮に世界の理が再び綻び終末の災厄が起きたとして、今の人類は半数が進んで自らを犠牲にできるのか?」

「いいや、できるわけがないッ!」

「お前たちだって、世界を見てきたなら『できる』だなんて言えないはずだ!」

 

確かに言えない。それは間違いない。

 

「そんな『なりそこない』に任せておけない。世界は私たちのものだ」

 

言うだけ言って去りかけたエメトセルクをアルフィノ君が呼び止めた。

 

「待ってくれ!」

 

立ち止まるエメトセルク。

 

「君と私たちは、本質的に同じものを護ろうとしている。

君は、過去の友と愛すべき者を。私たちは、今と未来にいる友と愛すべき者を。

そこに、違いなどありはしない。だからこそ、君にはわかるはずだ」

 

「私たちは引けないし、引くつもりもない」

 

食い下がるアルフィノ君にエメトセルクは言った。

 

「同じでなどあるものか」

 

生きるべきなのはお前たちのような『なりそこない』ではなく完全なる者だ。

違うと言うなら証明してみろと。

 

振り向かないあたりに静かな怒りを感じる。

 

「自分たちがアシエンより強く、残るべき存在であると証明しろ」と言い扉の奥に終末の災厄を再現したエメトセルク。

 

「最奥で待つ」と燃え盛る炎の中に消えていく。

 

アルフィノ君が食い下がったおかげでクロたちはエメトセルクに測られることになった。

おそらく最期のチャンスだ。

 

怒りを抑えつつもう一度測ることを冷静に判断したエメトセルク。

思えばふざけている様に見える時も判断だけは冷静であったように思う。

 

性分なのか?古代人とはそういうものなのか?はたまた十四人委員会に選ばれる賢人だからなのか?

(いやアシエンにもあったま悪そうなのいたいた、でもあれは転生組か)

長生きしてるからかどうかはともかくとして、その判断に『大人』を感じる。

ヒュトロダエウスが「根が真面目」って言ってたから性格なのかな。

 

※長生きしてるオリジナルのアシエンの中でも「爺さん」呼ばわりされてたラハブレアってどんだけ爺さんなのか。

 

 

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