第99話 まだまだ第一世界から帰れない

隠者に知恵を借りる

 

クロです。

エメトセルクとの決着がついた後、水晶公が暁のメンバーを原初世界へ帰すために色々模索しているようなんだ。

第97話 忘れない
ぶつかり合う主張の果て クロです。 とうとうエメトセルクとの決戦、彼が言うところの最後の裁定が始まる。 真の名はハーデス 勝者の歴史が続き、敗者は反逆者として名が記される。 この星の物語における悪役を決めようじゃないか。 「我は真なる人にし

ベーク=ラグ

クロだけは身体ごと原初世界と第一世界を行ったり来たりできるけど、暁の皆は精神だけ第一世界に来ている状態なので相変わらずいつ不安定になるか危険な状態が続いている。

そんな中、呼んだ本人の水晶公に考えがあるらしく同行を頼まれた。

 

レイクランドの始まりの湖の船着き場から小舟に乗ってやって来たそこは『グラン・コスモス』と呼ばれる宮殿で、かつてエルフたちが築いたものの光の氾濫時に放棄されていた。

そこに住み着いた風変わりなン・モウ族の隠者に用があるのだと水晶公は言う。

その隠者はかつてフッブート王国に出入りしていた魔導士で魂の研究をしていたのだと。

 

フッブート王国といえばイル・メグにあって300年は栄えたとされる国で、ティターニアと戦ったリェー・ギア城が何とかって言う(グリュネスリヒト城)名前だった頃の話か。

悪い魔導士のせいで王女が死んで途絶えたはずだ。

(タンクのロールクエストで詳しく語られる)

 

軽く100歳は超えるン・モウ族の住むグラン・コスモスは庭も屋内もとてもきれいに手入れをされていた。

魔法のホウキに。

 

せっせと働くホウキを横目に「なんで隠者ってホウキが好きなのかしら」みたいなことをヤ・シュトラが言ったような気がする。

思い浮かぶのはヤ・シュトラの師のマトーヤ老だ。確かにホウキを何本も使っていた。

ばぁちゃん元気かな。今度会いに行ってみよう。

 

で、ホウキはともかく鎧や植物に襲われるクロたち。

侵入者対策の防衛機能らしい。

理由も聞かず「帰れ」って言われてるわけだ。

そして使い魔たちを倒して進むクロたちはついにン・モウ族を追い詰めた。

 

「わたしたちはあなたにお願いがあって来たのだ」と詰め寄る水晶公。

 

ン・モウ族はお願いに弱い。知ってた。イル・メグで覚えた。

 

最初は剣もほろろだったン・モウ族の隠者ベーク=ラグだったが、「話をちょ~っと聞くだけだぞ、ちゃんと対価を払うのだぞ」とお願いと知識欲に敗けて仲間になった。チョロい。

 

因みに隠者となった経緯は悪い魔術師に自分の術を悪用されたトラウマから。

人に尽くすのが生きがいなン・モウ族としてはかなりキツイ生活をしていたようだ。

 

魂の活性とか不活性とか

 

魂の研究者であるベーク=ラグは魂の濃さを視ることができる、らしい。

暁の面々を見て魂の濃さと肉体を持たないことも理解した。

そしてクロだけは肉体も本物だということも。

 

ここから主に水晶公とベーク=ラグ、ウリエンジェの三人が研究に没頭していくのだが、ザっと言うと暁の皆の魂を白聖石に入れて原初世界に運べないかという研究だ。

もちろん運ぶのはクロ。

 

ただ、そのまま白聖石に入れると不安定になっちゃうので困ったなーという話である。

魂が活性化しているので不安定になる、ならば不活性化させればいいのでは?という話になり。

まさに魂が不活性化している旅立ちの宿にいる罪喰い化しかけた患者たちに会いに行くことになった。

ベーク=ラグとアリゼーと共に旅立ちの宿を訪れたクロ。

光の力により体内のエーテルが不活性化しつつある患者たち、その果てにあるのが罪喰い化だとベーク=ラグは言う。

 

ベーク=ラグはフッブート王国時代強化魔法の一種として体内エーテルの活性化を研究していて、その中には『魂を活性化する術』も含まれていたんだって。

 

患者たちの症状の改善ができるかもしれないという話になりアリゼーも食い気味になっていく。

 

ン・モウ族は魔法を使う際に魔法生物ポークシーを仲介させる。

アリゼーはベーク・ラグの指導で自身のポークシー『アンジェロ』を作ることになるんだけど。

つぶれたプリンみたいな粘土細工がちゃんとしたポークシーになるんだからすごいよな。

患者たちの魂は活性化、暁のメンバーの魂は逆に不活性化して運べるようになる目処が立ちそうになってきたぞ。

 

 

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