第85話 浮かんだ山へ向かうには②

ノルブラント大集合

クロです。

ドン・ヴァウスリーの逃げ込んだ(浮かんだ)山頂へ向かうため、まずはコルシア島北部に行くためのラダー大昇降機を再稼働させることに成功した。

第84話 浮かんだ山へ向かうには①
ラダー大昇降機 クロです。 前回ドン・ヴァウスリーの逃げた先、浮かぶ山への行き方を思案するクロたち。 ユールモアの人に聞いて回ったところ、 山のあるコルシア島の北側は断崖絶壁の上にある。 絶壁の上に上がるためのラダー大昇降機というものがある...

再会

ラダー大昇降機で先に上(トップラング)に上がったクロとアルフィノ君とアリゼー。

トップラングの建物の上に登り周辺を見渡すとアリゼーが人影に気付いた。

三人で人影の去った方角へ向かうと小さな集落にたどり着くのだが、人の気配はするが誰も出てこない。警戒されているようだ。

そこへ一人の青年が姿を現した。

なんと彼はユールモアから海に落とされたあの絵描きだった。

こんなところで再会するとは!

トリストルと言う名の彼はクロたちに助けられてライト村で別れた後、ここアミティーの集落にたどり着いたと言う。

ここはユールモアから追放された(尚且つ生きのびた)人たちがひっそりと暮らしている村なんだそうだ。

大地震で山の頂上が浮かび、ずっと止まっていたラダー大昇降機が動き出したのでユールモアからの追っ手が来たのかと警戒していたらしい。

トリストルが手伝いを申し出てくれたので住民への説明を頼み、アルフィノ君はそのまま村での聞き込みをすることに。

クロはアリゼーと二手に分かれて沿道沿いを探索してみたがやはりここにもはぐれ罪喰いがいた。ドン・ヴァウスリーの向かった山(グルグ火山というらしい)が近いせいか。

山のふもとでアリゼーと合流して山頂を見上げていると、どこからともなく飛行する機械が数体山に向かっていき大量の罪喰いによって迎撃されていった。

振り向くとそこにはウリエンジェと水晶公がいた。どうやら後続に間に合った水晶公も一緒にラダー大昇降機に乗って来たらしい。

でも水晶公はクリスタルタワーからそんなに離れて大丈夫なのか?

作戦会議

さて、水晶公が飛ばしたアラグのドローンは迎撃されたので空から飛空艇で山頂に向かうのは危険だと証明された。

トップラングでアルフィノ君やヤシュトラたちと集合したクロたちはどうしたら山頂にたどり着けるか頭を悩ませる。

陸路は繋がっていないし空もダメ、さてどうしたものか。

そこには見物がてらラダー大昇降機に乗ってきたチャイ夫妻もいてクロたちの様子を見ていた。

「まぁ、なんだか大変そうだわ。お山が地面に戻ってくれればいいのにねぇ」

何気なく言ったであろうチャイ夫人の一言にヤシュトラが反応した。

人脈は使うだけ使う

巨大なタロースに山と地面をつないでもらえばいいんじゃない?(的な)

ウリエンジェに斬新と言わせた案だったけど、これを聞いて異を唱えたのはチャイ氏だった。

「そんなの無理だ!」と言うチャイ氏。

でも「いや、取り付くだけという単純な作業だけなら」「移動させずに設置するだけなら」と色々考え始めるチャイ氏。

どっちにしてもかなりの人手が必要だから無理!と言うチャイ氏に挑発的に食い下がるアリゼー。

「どんな人材が必要か言ってみなさいよ」って言い方がすっごくアリゼーらしい。

まず石を切り出す者。

グルグ火山周辺から材料となる石をひたすら切り出すための人手。

これはアリゼーがモルドスークの人々に声をかけ、サンクレッドとリーンがトゥワインで採掘師をあたると言う。

アルフィノ君もコルシア島の大工・漁師、ユールモアの人に頼むと言う。

次にタロースを動かす為に石に魔力を注ぐ者。

これはヤシュトラがラケティカ大森林で夜の民に頼むと言う。

ウリエンジェもクリスタリウムで人手とアマロを手配すると言う。

これにビックリしたチャイ氏に「ノルブラントに住む人のほぼすべてに縁を持つおまえたちは何者だ!?」と聞かれたクロたち。

もちろん「アルフィノ画伯と助手たちです」と答えておく。

光の戦士は人たらし

アミティーに向かう

設計はよろしくね、とチャイ氏に言い残し去ったヤシュトラを筆頭にそれぞれが人手を確保しに旅立ったあと、残された水晶公とクロはチャイ氏の補佐をするんだけど、チャイ氏がすっごく不安そう!

巨大タロースなんて前代未聞な上に土地を知るために現地調査もしなきゃならない。

現地の協力者が必要だと言われてトルストイのいるアミティーを思い出すクロ。

しかしユールモアを追放された人たちに自由市民だった自分は憎まれる存在だとやる気をなくすチャイ氏。

このおっさん面倒くさいな!

「この人は素直に褒められると疑ってしまうから勇気に火をつけるような応援がいいわよ」というチャイ夫人の助言を受けて(ほんと面倒くさい性格だな)言葉巧みにチャイ氏をのせるクロ。

うまいことチャイ氏をのせたクロたちはアミティーに向かおうとするんだけど、ここで「何が起こるかわからない、危険だからおまえは帰れ」と言われたチャイ夫人は「それでもついて行く」と言う。

会って話す相手が彼(自分たちが追い出した画家)なら自分も会って謝れなければならないと夫人は言う。

チャイ夫妻はいわゆる「鼻持ちならない高慢な金持ち」ではないところが好感が持てるんだよね。

危険から夫人を守れないかもしれないと不安を隠せないチャイ氏だったけど水晶公にも背中を押されてアミティーに向かうことになった。

トルストイの協力

アミティーに着き、チャイ氏を見て動揺するトルストイになんとか話を聞いてもらい謝罪するチャイ夫婦。

ドン・ヴァウスリーの所為だけとは言えない、自分たちの罪だと謝罪するチャイ氏に「あなたを糾弾すべきとも許すべきとも思う。その謝罪に対する答えはまだ出せない」と言うトルストイ。

それでも過去のことがこの先の未来の妨げになってはいけない、と協力を申し出てくれた。

その考えは大人だし、世界が変わる分岐にいることをわかって明るい未来を取るために選択したのかなとも思う。

今ここで過去にこだわっていたら未来はない、みたいな時だったら元凶を取り除くために協力するしかないよね。

答えは急いでも出ないんだからまずはできることをする、的な。

光の戦士は人たらし

一段落して設計図にとりかかるチャイ氏。

ところが一番大事な真核用の鉱石の手配がまだだった。

トルストイに相談すると、古くからこの地で採掘を営むドワーフ族トルー一家に事情を話すようにおしえられる。

トルストイをここに連れてきてくれたのも彼らなのだそうだ。

よーし、じゃあ行ってくるか。

チャイ氏、ずいぶん調子を取り戻したみたいだ。

こんなストレートに人たらしだって言われたの初めてだよ。。。

トメラ村

水晶公と二人でドワーフのトルー一家の住むトメラ村に向かった。

挨拶は「ラリホー」だとトルストイに教わっていたので無事に信用も得られた、ありがたい。

村長に事情を話すと(簡単なミニゲームのあと)案内人を手配してくれたので採掘場に向かう。西の端から東の端まで移動することになったが水晶公は心なしか嬉しそうだった。

採掘力100に対し戦闘力0の案内人を護衛してトルー一家と対立関係にある「コグー一家」の縄張り近くの採掘場に向かう。

もちろん途中に出た罪喰いは薙ぎ払う。

採掘場に着くとコグー一家の採掘師たちがいた。

ここでは水晶公が透明になる魔法&眠気を誘うドリームパウダーを用意してくれたので無益な争いを避けることができた。

水晶公はそのまま掘り出した石を持ってチャイ氏の元へ。

クロは案内人をトメラ村まで送りに行って村長から土産にふつうの人でも扱える改造つるはしを受け取った。(ドワーフ族はララフェルサイズだからね)

 

 

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